銀狐の文具稲荷

-文房具を覆う表現を剥がし愛情を込めて丁寧に貼り付けた簡素な艸菴- (Since 2007-01-04)

Pen and message.ペンアンドメッセージ:第5章

少し背伸びをして、棚をのぞき込むカミさんと目が合う。
そして小さく手招きをしてくる。

椅子から立ち上がり、棚の所へ。
「これ、いいね~買ってあげようか?」


ファーバーカステル 万年筆 限定品


ファーバーカステルの限定モデル サテンウッドだ。
確か定価は、37万円くらいだった・・・・

「え?こんなお金持ってるん?」
「これくらいなら持っているから大丈夫よ」

「30万を超えてるんだけど・・・・」と、小声でしゃべる。
「ゲ!!3万え・・・ん・・・じゃなくて」
「バカ!」
「万年筆でそんなに高い物があるとは思わなくて、3万台と思ったわ」
「万年筆をナメちゃいかんよ」


周囲に聞こえぬよう小声での会話となった。
「サザエさん」なんかで、値札を見間違えるというギャグ展開はあるが、
まさかリアルに起こるとは・・・・頭痛がする。


メモ帳コーナーでは、
「こう言うの、好きそうよね」
「分かるか?」
「まあね~」

そうして物色している時に、「つやふきん」に目が止まる。
「なんでここに・・・・」
吉宗氏が、銀座から仕入れたのだろうか?

とりあえず、身柄を確保して・・・・



「よろしいですか?」
「はい」

吉宗氏に呼ばれて、椅子に座る。

依頼をしていたモンブラン149の14Kと14C調整が終了したようだ。


まずは14Cから、試し書きをしてみると、サラサラとフローがよくなっている。


「ペン先とペン芯の密着がよくなかったので、合わせてみました」
ちょっとしたことで、変化する物なんだ。と感心する。
「良い感じですね」
「でも、あまり変わらない感じなんですよ」
「いえ、前はこうすると書けませんでしたから」

と言って、尻をつまんでペン先を紙において線を引いてみる。
ペンの自重だけでもしっかりと線が引けるようになっているのだ。


次に14Kを確認してみる。
これも書き続けてもインクが擦れることもなく、一定のフローで出てくるようになった。

「これは柔らかいペン先ですね」
「はい、14Cの方が最初柔らかいのだろうと思っていたのですが、こちらの方が柔らかいと思います」
「ペン先自体の地金の厚みが少し違いますね」
「そうなんですか、ペン先の形は18Kと同じ感じなので見た目では硬いと思っていました」

18Kのキャップを外して試し書きをする吉宗氏。
「あ~これは硬い」

そう言ってペン先の話をしながら、2本の調整は完了した。



「あの、ちょっと教えて頂いて良いですか?」
「なんでしょう?」
「この14Kなのですが、インクは出してしまってもかまいません
 螺旋棒がクニュクニュした感じがするのですが、大丈夫でしょうか?」
「では」


ティッシュを丸めて、ペン先を包み尻を回す。
「あ~、これね。わかります」
「大丈夫なんでしょうか?」
「ピストンも動いていますし、このままお使い頂いてかまいませんよ。
 動かなくなってインクも吸えなくなってから修理して全くかまいません」
「そうなんですか、よかった」


インクを出し終えたペンを、超音波洗浄にかけて手渡してくれた。


「これも一緒にお願いします」先ほど身柄を確保した、つやふきんも
一緒に出して、お会計を済ませる。


振り返ると文具に興味のないカミさんが、インクコーナーにかぶりついていた。
「待たせたなぁ~ 元町商店街に行くか?」
「オオ!」

カバン探しが待っている。



Pen and message.はこちらです。
http://www.p-n-m.net/index.html



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銀狐

Author:銀狐
雲の近くで紙と筆。本と工藝。
旅・食・美・創・観に魅せられ
鳥・虫・石・艸・風と交わり 閑暇を纏う。

強烈な文具好き。
LAMYとrotringの熱烈な信者であり、
montblancに憧れ、pelikanを愛し、
moleskineを人生のパートナーに迎え、
RHODIAを愛人にして、
Rollbahnと浮き名を流す。

burlingtonにトラベラーズノートと
ファーバーカステルを詰め、
PerkerとfILOFAXを広げた所が書斎。

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