銀狐の文具稲荷

-文房具を覆う表現を剥がし愛情を込めて丁寧に貼り付けた簡素な艸菴- (Since 2007-01-04)

余禄59 国力論(経済ナショナリズムの系譜):第2章

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国力論-経済ナショナリズムの系譜-
「中野 剛志著」(以文社)

戦後の奇跡的な復興を成し遂げた日本もバブル崩壊から、
酸欠の金魚のようにあえいでいるという感が否めない。
国の経済力を測り知る指標となる銀行も何かあれば公的資金を注いでもらい、
護送船団と言われた保護。一方で度重なる規制緩和で市場の競争にさらされ
潰れていく中小企業。

本当に強い銀行を持たぬ日本から投資家が離れていくのも当然の結果かも知れない。
市場とはいっても個人の活動の集合体に過ぎないからだ。
労働こそが付加価値を産み出すのであれば、経験や技能そして制度といった
「社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)」がまず確立されてこそ
個人は自在に能力を発揮する。

これらソーシャル・キャピタルを言語や習慣でつなぎ合わせたのが「ネイション」だ。
強制力や法の支配によって国民を統合する「ステイト」とは異なる。
こうした「ネイション」と「ステイト」の性格を習慣や産業政策、長期投資に
官民協調を考えるとそれは、構造改革が破壊した日本的経営そのものだ。


構造改革が悪いとはいわないが、この改革を貫き通すには、
日本的経営があまりにも脆弱だったと言わざるを得ない。
痛みを伴う改革をいうのであれば銀行に例外を作らず、
不良銀行も淘汰してしまった方が日本の国力は上がるのではないかと、
現役経済産業省官僚の著者に反論したくなる。

さらに、国と個人との間にある地域等中間集団を排除しない「ネイション」を
目指したA.ハミルトンの系譜を訳の分からない法人を設置することと
勘違いしているのではないかとさえ思う。
・・・・・ここまでいうと言い過ぎか・・・・・・

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  1. 2008/09/29(月) 00:00:00|
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Author:銀狐
雲の近くで紙と筆。本と工藝。
旅・食・美・創・観に魅せられ
鳥・虫・石・艸・風と交わり 閑暇を纏う。

強烈な文具好き。
LAMYとrotringの熱烈な信者であり、
montblancに憧れ、pelikanを愛し、
moleskineを人生のパートナーに迎え、
RHODIAを愛人にして、
Rollbahnと浮き名を流す。

burlingtonにトラベラーズノートと
ファーバーカステルを詰め、
PerkerとfILOFAXを広げた所が書斎。

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