銀狐の文具稲荷

-文房具を覆う表現を剥がし愛情を込めて丁寧に貼り付けた簡素な艸菴- (Since 2007-01-04)

余禄48 となりの達人 :第3章 (21世紀の伊能忠敬篇)

(新聞コラムからの抜粋)

新聞紙を広げたほどの大きさの白地図を両端からクルクルと丸め、
2本の筒のようにして左腕に抱える。
右手には4色ボールペンを、両端を接合して1本にした2色の色鉛筆。

小川隆一郎さん(59)は、大手地図メーカー ゼンリン(本社:北九州市)の
ベテラン調査員だ。
住宅地図に最新情報を載せるため、1軒1軒訪ねて歩く。
科学技術は大きく進歩しても、伊能忠敬が歩測で日本地図作成に
取り組んだ200年前と基本的に変わらない。

「地味な仕事ですよ」調査歴30年以上の日焼けした顔が笑う。
住宅の外見や表札をチェックし、世帯主、マンション名等に「変更」が
あると、白地図に「緑のボールペン」で書き込む。
「変更無し」なら「青鉛筆」で印をつける。1戸あたり数十秒。

時間の無駄を省くために同じ道は通らない。
理想は「自分の歩いた動線があとで一筆書きのようにつながること」
地図を2本の筒のように丸める手法のお陰でもある。
10年ほど前、小川さんと仲間が編み出したものだ。

それまでは地図を広げた画板を紐で首からかけるスタイルだったが、
動きにくいうえ、雨に濡れやすかった。
筒状だと運びやすいうえ、雨よけのビニール袋をすっぽりかけられる。

デパート等の入り口で配布している傘袋を縦に2枚つないだものを
地図に被せ、筒を回転させたり、袋を縦方向にずらせたりして
地図の作業ヶ所を袋に空けた名刺大の穴に合わせる。
これだと傘をさしたまま書き込める。

地図製作とは縁遠そうな小物も持ち歩く。
男性用のクシは歯にペン先を当てて地図上で滑らせると水路の波線が、
針金は水際や等高線などの曲線を描く際折り曲げて使う。

とても安上がりのものだが、30年間の工夫の積み重ねが地図作りを支えている。

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  1. 2008/07/07(月) 00:00:00|
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銀狐

Author:銀狐
雲の近くで紙と筆。本と工藝。
旅・食・美・創・観に魅せられ
鳥・虫・石・艸・風と交わり 閑暇を纏う。

強烈な文具好き。
LAMYとrotringの熱烈な信者であり、
montblancに憧れ、pelikanを愛し、
moleskineを人生のパートナーに迎え、
RHODIAを愛人にして、
Rollbahnと浮き名を流す。

burlingtonにトラベラーズノートと
ファーバーカステルを詰め、
PerkerとfILOFAXを広げた所が書斎。

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