銀狐の文具稲荷

-文房具を覆う表現を剥がし愛情を込めて丁寧に貼り付けた簡素な艸菴- (Since 2007-01-04)

余禄47 となりの達人 :第2章 (日産テストドライバー篇)

(新聞コラムからの抜粋)

「ニュルに行ってくれ」入社13年目の1988年、加藤博義さん(50)はドイツにある
ニュルブルリンク・サーキットで「GT-R」を試乗するよう命じられた。

TAKUMI%20005

-加藤博義さん-

世界で最も走行が難しいとされるコースで、最新スポーツカーの性能を試しに
各国のメーカーが試乗車を送り込んでいる。

「世界一の技術」を裏付けるには世界一のコースの走破が必要条件だ。
ニュル行きには、ポルシェ並みのスポーツカーを開発するという大目標がかかっていた。
しかし、サーキットに着いたとたん諦めざるを得なかった。

「危なくて、もし運転していたら間違いなく車を潰していました」
試乗は現地で雇ったドライバーに任せるしかなかった。
「負けん気が強いから、悔しくてしようがありませんでした」
それから5年間の訓練が始まった。
指導役の外国人ドライバーが走る後について、ニュルのコースを回った。
最初は速度80km程度。数km単位で速度を上げていった。
スウェーデンの凍った湖も走った。そこで200km出してはハンドルを切ってみる。
少しずつ加速しながらタイヤの声を聞く。車の性能の限界を探った。

「経験の引き出しが増え余裕も持てるようになりました」と語る。
そんな若い「断念」から7年後の95年。
加藤さんは開発中の「R33 GT-R」をニュルで走らせた。

800px-Nissan_Skyline_R33_GT-R_001


ある時バックミラーが背後に迫ったBMWのドライバーの顔をとらえた。
「負けられない!」アクセルを踏み込む。250kmを超えた。
2台がピッタリと付いて十数kmを走った。
加藤さんは前を走り抜いた。
「譲れば日産は逃げたと言われる。
日産のマークをつけた車に恥をかかせるわけにはいきませんから」

今ではニュルで後輩の指導に当たる。
その後輩の1人、腰越真さん(44)が言う。
「ブレーキを踏むはずのところで加藤さんは踏まない。
限界を超えているのに車が、そんな加藤さんの言うことを聞くのが凄い」

「人馬一体」という言葉を耳にするが、まさにその通りで、
愛情を持って接すれば、血の通わぬマシンもまるで意志を持ったかのような
動きをすることはあるらしい。

TAKUMI%20007


達人というのはマシンと心を通わす事の達人かも知れない。
皆さんは自分の愛車に乗って「この車、生きている」と感じたことはありませんか?


お気に召せば、ポチと一押し!




  1. 2008/06/30(月) 00:00:00|
  2. 余録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

Boyさん

ありがとうございます。
心を込めて大切にすれば、
物はそれに答えてくれると信じています。

国産車(Made in Japan)・・・・
昔はすぐに壊れてしまう代物だったけど、今では高性能の代名詞なっています。

これも職人達の努力のお陰かも知れませんね。

しかし、400馬力って一般道では宝の持ち腐れ?
使うところがありませんからね。
でも、パワーってくすぐるよね。
特に男は・・・・これに弱い。(笑)

本気を出せばポルシェに勝てる車が
ポルシェより安く売っている。
これが良いのかも。
  1. 2008/07/02(水) 08:07:14 |
  2. URL |
  3. 銀狐 #-
  4. [ 編集 ]

所謂 Ghost in the machine でしょうか
私は機械にも心があると信じているので簡単には捨てられないですね。

それにしても国産車はすごいですね・・・
GT-Rは本気出せばポルシェより速いらしいですからね。
本気を出せば・・・の話しです、惜しいです。
しかしそれが余裕と謂うか、壊れ難く品質のいい日本車の所以なのでしょう、
公道で本気出さない分には絶対に壊れないですものね
  1. 2008/07/02(水) 01:48:58 |
  2. URL |
  3. Boy #VHXE.V4E
  4. [ 編集 ]

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銀狐

Author:銀狐
雲の近くで紙と筆。本と工藝。
旅・食・美・創・観に魅せられ
鳥・虫・石・艸・風と交わり 閑暇を纏う。

強烈な文具好き。
LAMYとrotringの熱烈な信者であり、
montblancに憧れ、pelikanを愛し、
moleskineを人生のパートナーに迎え、
RHODIAを愛人にして、
Rollbahnと浮き名を流す。

burlingtonにトラベラーズノートと
ファーバーカステルを詰め、
PerkerとfILOFAXを広げた所が書斎。

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